〈このホームページは、「旧軽井沢の歴史と景観を守る会」の会員の皆様との情報共有のため、またこれから当会の活動にご関心を持っていただける皆様のためのものです。〉
軽井沢や旧軽井沢の現状について
軽井沢の別荘第一号は、軽井沢の豊かな自然環境に感銘した、アレキサンダー・クロフト・ショーによって、1888年に旧軽井沢に建てられました。軽井沢はそれ以降、高原避暑地として名声を確立しますが、旧軽井沢は軽井沢の健全で優れた別荘文化の中核的な存在でした。軽井沢は、日本で、そして世界的にも有数な、自然環境と歴史と景観に優れた保養地の一つといえます。
軽井沢の別荘文化と景観行政の歴史については、下記の年表を是非ご参照下さい。
軽井沢町は、2005年、「軽井沢まちなみメソッド宣言」で、軽井沢の美しく豊かな自然・景観は、将来の世代に引き継がれなければならない社会的共通資本である、適切に保全・育成する責務を果たしていく、と長野県知事と共に宣言し、良質な別荘地を保つことを約束しました。
2007年に「軽井沢町まちづくり基本条例」に基づいて、軽井沢22世紀風土フォーラム基本会議が設置され、「軽井沢グランドデザイン」が議論されました。その中で「旧軽井沢」は、以下のように記載されています。
「浅間山も石垣としっとりとした苔の庭に囲まれてたたずむ木造別荘群は、高原保養都市軽井沢のシンボル的な存在だが、残念なことに老朽化が進み、建て替えられたり、替わって小割の別荘地やマンション型別荘が登場して、原風景が破壊の危機に瀕している。保有のための制度つくりや所有者、購入者の理解と協力のための支援が必要である。1世紀余りの年月をかけてきた静穏な別荘地を、豊かな自然とともに未来に向けて保全していく。」
現状をみますと、開発に伴う皆伐や緑地の減少、景観にそぐわない建物の建設等が続いています。旧軽井沢においても、皆伐を伴うマンションや別荘建設等により、その歴史や景観が失なわれる事例がますます多く発生しています。軽井沢の価値の根源的な部分が棄損され続けることに、極めて強い懸念が持たれています。早急かつ実効性のある対策が町・県行政レベルで行なわれることが必要であると考えます。
旧軽井沢の歴史と景観を守る会の活動の目的について
旧軽井沢の歴史と景観を守る会は、こうした背景の下で、旧軽井沢や広く軽井沢の別荘民有志が集結し、以下のような目的で活動を行っています。
旧軽井沢の歴史と景観を守る会では、旧軽井沢および軽井沢の美しい自然環境や歴史的・文化的景観を、保全し、創り、承継してゆくため、別荘民、町民、行政、議会、開発業者、その他関係者の理解を図り、実効的な施策を実現するための活動を行います。
旧軽井沢地区の「景観育成住民協定」のための活動や、「軽井沢の歴史と文化シリーズ」を通じて軽井沢への理解を深め、自然と景観を守る活動に繋げてゆくことが主なものになります。(旧軽井沢の歴史と景観を守る会の定款はこちらをご覧ください)
旧軽井沢地区の「景観育成住民協定」
当会は、長野県の景観法に基づく、旧軽井沢地区の「景観育成住民協定」の発足と運営を強力に支援してきています。旧軽井沢の同協定は、2022年に5地区が認定され、その後2024年までに、協定参加者数や協定地域は大幅に拡大してきています。2024年春より、景観育成住民協定のプレートの設置を開始しています(写真ご参照)。
既に認定された地区等の情報は、下記の軽井沢町公式ホームページを参照ください。
長野県景観条例 | 長野県軽井沢町公式ホームページ (karuizawa.lg.jp)
同協定内容については、「景観関連規制」をご参照ください。
「軽井沢の歴史と文化シリーズ」
旧軽井沢の歴史と景観を守る会では、2021年より、「歴史と文化シリーズ」を定期的に開催し、軽井沢の自然環境、歴史、文化、景観などに関するさまざまな研究や知見、ご議論を共有させて頂いています。そうした活動を通じ、「軽井沢の価値」についての理解を深め、軽井沢の自然環境や景観の保全と承継に繋がってゆくことを目指しています。詳細は当ホームページのニュースや活動記録をご参照ください。
G7軽井沢外相会合に向け「軽井沢からの宣言」を発信しました
2023年4月のG7長野県軽井沢外相会合開催の機会に、当会より、「軽井沢からの宣言」を発信させていただきました。
日本語(日本語ビデオ)
English(English Video)
なお当会は、軽井沢別荘団体連合会の会員団体です。